脳と発達
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ホパンテン酸カルシュウムの投与中におこった急性脳症の3例
杉本 健郎安原 昭博西田 直樹坂根 義巳杉本 裕好
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1983 年 15 巻 3 号 p. 258-259

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抄録

昭和57年の約7ヵ月間に, 12例の多動,自閉的傾向などの症状をもつ発達遅延児にホパンテン酸カルシュウムを投与し, その間に3例の急性脳症(2例死亡)を経験した. 3例とも3歳以下の症例で, ホパンテン酸カルシュウム投与後2ヵ月以内の発症であり, うち2例は臨床的にReye症候群であり, 1例は尿中の有機酸分析でジカルボン酸類排泄が異常に増加しており, 脂肪酸代謝の障害が考えられ. 急性脳症とホパンテン酸カルシュウムとの関連性について, 若干の考察を加えた.

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© 日本小児小児神経学会
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