脳と発達
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15 巻 , 3 号
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  • 鈴木 義之
    1983 年 15 巻 3 号 p. 168
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 田中 千賀子
    1983 年 15 巻 3 号 p. 169-173
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    アミン受容体はリガンドとの結合の親和性や最大結合量, その局在および生理機能の多様性から, ノルアドレナリン受容体にはα1, α2, β1, β2, ドーパミン受容体にはD1, D2, D3, など, セロトニン受容体には5HT1と5HT1のサブタイプが現在明らかにされている. これらのアミン受容体の異常が, 特定の精神神経疾患の病態の形成に関与している可能性は充分に考えられる. 我々は, ヒトを含むホ乳動物の脳ドーパミン受容体の分離および結合サブユニットの同定を試み, アデニル酸シクラービと共役しているD1受容体の結合サブユニットが, 57,000の分子量をもつ蛋白であることを同定した. 更に, 受容体結合実験により正常ヒト脳のドーパミンおよびセロトニン受容体の脳内分布および精神神経疾患脳のアミン受容体の病態について検索し, 精神分裂病患者脳における前頭葉5HT2受容体の減少を示した. D2受容体の異常とともにこれらのアミン受容体の異常が精神症状の発展に重要な意味をもつと考えられる.
  • 松本 悟
    1983 年 15 巻 3 号 p. 174-175
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 山田 博是
    1983 年 15 巻 3 号 p. 176-181
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    一般に停止性水頭症は非活動性となった水頭症の総称として解釈されているが, その中には水頭症を生ぜしめた原因が消退し, 髄液循環動態がほぼ正常になった真の停止性水頭症といえる状態と, またかつては進行性の水頭症であったものが正常では存在しない髄液の吸収機転などが生じ, 脳室の拡大の進行の停止した代償性水頭症とに区別することができる.
    停止性になりうる水頭症はincomplete CSF blockを示す交通性水頭症に比較的多くみられ, 脳室は正常または軽度拡大を示すものが多い. それに対し代償性水頭症はcomplete CSF blockを示し, 脳室が中等度以上に拡大した症例に多く, 正常圧水頭症と類似の病態のことがあり, 短絡管手術で改善されることがある.
  • 早川 勲, 土田 富穂, 竹村 信彦, 藤原 一枝, 青柳 訓夫
    1983 年 15 巻 3 号 p. 182-190
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    外水頭症は脳室外閉塞性水頭症, 硬膜下水腫, 硬膜下液貯留等と同一の疾患単位として扱われているが, 厳密には交通性水頭症の初期もしくは軽症状態といえよう. 著者らはCTで確認し得た頭蓋内・脳外低吸収域を有する48症例中, 頭囲拡大を示す28例につき検討した. 初診年齢は87%が1歳未満, 性比は2: 1で男児に優位だった. 臨床的には中枢神経症状を欠くものが最も多 い (35.7%) が, 運動発達遅延 (25%) や精神発達遅延 (17.9%) もみられた.CT上軽度脳室拡大と判定されるものが少なくないが, cerebroventricular indexによれば脳室拡大はむしろ少ない.RIもしくはMetrizamideによる脳槽撮影では髄液循環遅延を示唆した. 髄液圧は恒常的高圧を示さず, 持続終夜圧モニターでのみ間歇的高圧期がみとめられ, 成人のNPH様パターンを示した.予後は良好で初診後9ヵ月前後でCT上改善をみた. 内水頭症への移行は1例でのみうかがえた. 診断, 治療方針につき述べた.
  • 佐藤 潔, 和田 美弦, 下地 武義, 石井 昌三
    1983 年 15 巻 3 号 p. 191-198
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    私達は最近自験した中枢神経奇形102例を神経放射線学的に分類し, 脳形成不全性水頭症合併の存否を検索した. 脳形成不全性水頭症のうち, Dandy-Walker cyst (syndrome) 7例, Chiari malformation type II 15例の治療予後を検討する目的で, simple hydrocephalus (communicating hydrocephalus, hydrocephalus with aqueductal stenosisを含む) 7例の予後と対比しつつ, これら症例のfull scale IQ, verbal scale IQ, perforrnance scale IQを検索した. 各病態群のmean full scale IQはDandy-Walker cyst: 65.7±9.5, Chiarimalforrnation type-II: 91.7±3.8, sirnple hydrocephalus: 95.9±5であり, Dandy-Walkercyst症例のそれが他群に比して有意に低い値を示すことが判明した. 一方Chiari malformation type IIは腰仙髄の機能障害を合併するものの, その予後は良好で, これは合併水頭症を適正な時期に短絡術にて積極的に治療することにより達成されるものと考察した.
  • 大井 静雄, 松本 悟
    1983 年 15 巻 3 号 p. 199-209
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    水頭症に対する短絡術後の合併症, 特にslit ventricleについて, 122例の小児水頭症よりその病態, その要因を分析し, sli tventricleは小児の脳の機能発育にとって好ましい状態であるのかPさらに, その治療上の問題点はどこにあるのかPという点につき検討した. 水頭症の短絡術後の合併症としてslit ventricleは28例 (22.9%) に発生した. slit ventricleに陥る要因としては, 水頭症の根底となる病態 (中脳水道閉塞では44.4% に発生), initial shuntの時期 (primary hydrocephalusでは93.3%が6ヵ月未満の乳児に発生), 短絡管の圧 (71.5%が低圧管使用後に発生), 水頭症の初発症状から短絡術までの期間 (66.7%は4週以内) が大きく関与し, 術前の脳室の大きさとは無関係であった. 短絡術の長期追跡調査において, 生後6ヵ月未満にslit ventricleに陥った患児は, microcephalicでIQも正常の脳室の大きさを有する患児より低い傾向にあった. slit ventricleの状態は特に乳児において将来microcephalus, 知能発育障害をもたらす可能性があり, 未然にslit ventricleの発生を予防することが大切であると思われる.
  • 熊谷 公明
    1983 年 15 巻 3 号 p. 210-217
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児神経科医が日常診療で遭遇しやすい水頭症ならびにその周辺疾患の中から,(1) 短絡術後の水頭症で術後の経過観察のもれた症例,(2) 脳奇形を伴う水頭症,(3) 著しい大泉門の開大・膨隆・緊張をきたしている症例などについて, 症例の経過を中心に述べ, 問題点を検討した.
    いずれの場合も, 小児の正常発育には, かなりの幅があるので, 定期的乳児検診を兼ねて患児の発達チェック, 頭囲・身長・体重測定, CT-scanなどによる経過観察をしながら, 患児の日常生活の指導, 保護者の介助の指導迄含めた包抱的指導の必要性を強調し, 併せて術後管理上の合併症にも言及した.
  • 八島 祐子, 石下 恭子, 橘 隆一, 渡辺 実, 星野 仁彦, 熊代 永
    1983 年 15 巻 3 号 p. 219-224
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    微細脳障害症候群を呈する小児において, 行為, 言語, 認知などの諸機能の障害が認められる. 行為障害を中心にみると, 行為の発達は, 認知の発達, および, 運動機能の発達などと関連している. 著者らは, 微細脳障害症候群と診断された小児を対象として失行, 失認を発達段階における障害として把握することを試みた. Piagetの発達理論による発達段階 (i. 感覚運動的段階, ii. 前操作的段階, iii. 操作的段階) と, Ajuriaguerra, HecaenらによるPiagetの行為の発達段階をもとにした失行分類 (i. 感覚運動失行, ii. 身体一空間失行, iii. 象徴形成の失行) を対応させて, 行為障害を分析し検討した.
    対象は, 多動性行動異常, 学習障害, 微小運動障害などを有し, 知能指数はWISC知能検査で全IQ80以上のものを微細脳障害症候群と診断した. 年齢は7-12歳の男児26人, 女児4人の計30人である. 標準化された発達検査から, 幾何図形の描画, 左右識別, 片足立ち, スキップ, 繩とび, 鋏つかい, 衣服の着脱, ひもむすびなど15項目をえらび, 到達年齢に達していても不可能な場合を不合格とした.
    構成行為, 運動行為, 着衣行為など15項目の不合格率は48.5%であった. これらの障害は, 年齢は操作的段階に達しているにも拘らず, 実際には, 前操作的段階にあるもので, 順序性, 視空間と身体図式との関係, 身体の座標系の障害が, いわゆる, 発達性失行失認症候群の出現に関係あるものと考えた.
  • 大塚 頌子, 山磨 康子, 吉田 治美, 松田 都, 伊予田 邦昭, 寺崎 智行, 岡 栄次, 大田原 俊輔
    1983 年 15 巻 3 号 p. 225-233
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    WestおよびLennox症候群の症例に系統的にピリドキサールリン酸 (PAL-P) 大量投与を施行し, West症候群では118例中15例 (12.7%) に有効例を, 8例 (6.8%) に部分的有効例を認めた. Lennox症候群では65例中3例 (4.6%) に有効例を, 5例 (7.7%) に部分的有効例を認めた. West症候群の有効例全例でhypsarhythmiaの消失を認め, Lennox症候群の有効例でもてんかん波の消失を含む著明な改善を認めた. PAL-Pの有効量は30-400mg/日の間にあった. 基礎疾患としてはWestおよびLennox症候群とも特発例の他に粗大な器質的脳障害を有する症例が含まれることが注目された. トリプトファン負荷試験ではビタミンB6欠乏状態は認められなかった. 追跡調査によるとPAL-P反応性症例には予後良好のものが多くみられることが注目された. PAL-Pの有効性は臨床的並びに検査的には事前に予想することは不可能であり, とくにWest症候群の症例には全例にまず試みる価値があると考えられる.
  • 長尾 秀夫
    1983 年 15 巻 3 号 p. 234-240
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    筋疾患におけるプリンヌクレオチドサイクルの意義を明らかにするため, ラットの正常筋および除神経筋のAMP deaminase活性の変化を検討し, 以下の結果を得た.
    1. 正常の腓腹筋の白筋部, 長趾伸筋 (白筋) およびヒラメ筋 (赤筋) の粗ホモジネートの AMP deaminase活性は赤筋より白筋において高く, この酵素活性の差は粗ホモジネート中の沈渣分画の活性の差によるものであった.
    2. 長趾伸筋の蛋白質1mg当りのAMP deaminase活性は除神経後2-4週間目に有意に低下した.筋肉全組織当りのAMP deaminase活性はホモジネートおよび沈渣分画では低下していたが, 上清分画では不変であった.
    3. ヒラメ筋の蛋白質1mg当りのAMP deaminase活性は沈渣のみ除神経1週間後に有意に低下した. 筋肉全組織当りのAMP deaminase活性の細胞分画内分布は長趾伸筋と同様であった. 以上の結果から除神経による筋のAMP deaminase活性の低下は沈渣分画のAMP deaminase活性の変化によるものであることを示した.
  • 杉江 秀夫
    1983 年 15 巻 3 号 p. 241-251
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    小児難治性てんかん (E. I. E. E., 点頭てんかん, Lennox症候群, 小運動発作群) におけるACTH-Zまたはハイドロコーチゾン投与中の血清中コーチゾール (SC) 濃度の動態と臨床効果を検討し, 次の結果を得た. (1) 年少児では, ACTH-Z14日間連続負荷期間内ではSC濃度がたえず上昇しつづけるのに反し, 年長児では約7日目以後はSC濃度の上昇がみられなかった. (2) ACTH-Z14日間連続負荷中の最高血清コーチゾール (Max SC) 濃度は年少児2203.1±405.9ng/ml年長児750.0±69.9ng/ml (P<0.001) と有意に年少児群が高かった. (3) 点頭てんかん発作抑制のための有効SC濃度は少なくとも500ng/ml以上であろうと推定された. (4) ACTH-Z療法は年長児群に対しては臨床効果が乏しかったが, 非定型欠神, シリーズ形成を示す症例には効果を示す事があった. 以上の事より年少児の方がACTH-Zに対する副腎皮質の反応が良好であるので, 点頭てんかんを中心とする年少児群の難治性てんかんに対して, 従来のACTH-Z投与量より少量のACTH-Zでも充分なSC濃度の上昇および臨床効果が期待できると考えられる.
  • 杉江 秀夫
    1983 年 15 巻 3 号 p. 252-257
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    点頭てんかんの10例に対する少量ACTH-Z療法の血清中コーチゾール濃度 (SC濃度) 動態と臨床効果をACTH-Z投与量により, 1群0.025mg/kg, II群0.0125mg/kg, III群0.0125 mg/kgから0.025mg/kgへと増量した症例の三群にわけて検討し, 次の結果を得た. 1.1群ではACTH-Z投与により, 血中コーチゾール濃度はII群, III群に比べて優位に高かった. かつIII群は0.025mg/kg投与に増量した時点でも, 1群に比べ優位に血中コーチゾール濃度は低かった.2.1群では, 全例がACTH-Z療法に著効したのに反し, 0.0125mg/kg投与で治療を開始したII群, III群の場合は, 著効は40%にしか認められなかった.III群で治療途中ACTH-Zを増量しても, それに見合う臨床上の効果は認めなかった. 3.ACTH-Z効果発現時の血中コーチゾール濃度は430±54ng/mlであった. 以上の結果よりACTH-Z投与量は0.025mg/kgの方が0.0125mg/kg投与に比べあきらかに臨床上の有効率が高く, 従来の1歳未満一律0.25mg投与と同様の効果を維持するには0.025mg/kg投与が妥当であると結論した.
  • 杉本 健郎, 安原 昭博, 西田 直樹, 坂根 義巳, 杉本 裕好
    1983 年 15 巻 3 号 p. 258-259
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    昭和57年の約7ヵ月間に, 12例の多動,自閉的傾向などの症状をもつ発達遅延児にホパンテン酸カルシュウムを投与し, その間に3例の急性脳症(2例死亡)を経験した. 3例とも3歳以下の症例で, ホパンテン酸カルシュウム投与後2ヵ月以内の発症であり, うち2例は臨床的にReye症候群であり, 1例は尿中の有機酸分析でジカルボン酸類排泄が異常に増加しており, 脂肪酸代謝の障害が考えられ. 急性脳症とホパンテン酸カルシュウムとの関連性について, 若干の考察を加えた.
  • 宮島 祐, 荻原 正明, 半井 潔, 星加 明徳, 松野 哲彦, 本多 輝男
    1983 年 15 巻 3 号 p. 259-261
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    原因不明の急性脳症.7歳男児例.急性期spindle comaを確認し, 脳波, CT等多角的検索にて興味ある知見を得たので報告した.
    紡錘波は初回脳波記録で認め, 意識障害発見19時間後を最後に消失した.CTではspindle comaの時期には異常なく, 紡錘波消失に一致しで脳浮腫, 脳橋内側の低吸収域等を認め, その後脳萎縮が著明となった. ABRでは左側刺激でのV波の変形が持続した. 意識回復には約4ヵ月を要し, 痙性四肢麻痺, 運動失語等の後遺症を残した.
    本症例では, 意識の中枢といわれる橋被蓋は強く障害されたものの可逆性病変であり, 紡錘波の中枢といわれる視床には非可逆性病変がおよんだものと推察した.
    意識障害の生命的・機能的予後には原疾患による差が大きく, 脳波, CT, ABR等多角的検索を早期より経時的に行うことが重要と考えた.
  • 福田 哲夫, 福嶋 義光, 黒木 良和
    1983 年 15 巻 3 号 p. 262-264
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は1歳5ヵ月の女児で, 低身長と小頭症の他に外表奇形を伴い, また著明な精神運動発達遅滞が認められた. 外表奇形としでは, 前頭突出, 内斜視, 幅広い鼻根, 長い人中, 薄い上口唇, 大ぎな耳介, 乳頭離開, 爪の低形成, 皮膚紋理ではサル線 (右), シドニー線 (左) が存在した. 患児の母親が全汎性てんかんのために, 妊娠中においてもバルブロ酸とフェババルビタールを内服していた以外は, 妊娠前.中および家族歴においても特記すべき事はなかった. 以Eより, 本症例は抗けいれん剤による催奇形性の可能性が強いと考えられた.
  • 佐野 圭司
    1983 年 15 巻 3 号 p. 265-267
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 成瀬 浩
    1983 年 15 巻 3 号 p. 268-270
    発行日: 1983/05/01
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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