脳と発達
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中枢性化学受容野 (intermediate area) とnucleus retroambigualisの呼吸性ニューロンとの機能的連関
後藤 和利
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1984 年 16 巻 6 号 p. 427-434

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抄録

人工呼吸下に非動化麻酔ネコを用い, 動脈血圧・呼気ガスO2およびCO2濃度並びに横隔神経活動を連続記録しつつ2種類の実験を行った. (1) 延髄のN. retroambigualis (NRA) より呼吸性ニューロン活動を導出し, 延髄腹側表面のintermediate area (IA) を電気刺激すると, 動脈血圧は低下し, 横隔神経活動およびNRA吸息性ニューロン活動は増大し,(2) 逆に, NRAを刺激すると, 動脈血圧は上昇し, IAニューロン平均発射頻度は増大した. IAとNRAとの間には機能的連関が認められ, その関係は相互に促進的であり, 結合様式は多シナプス結合であると考えられる.

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© 日本小児小児神経学会
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