脳と発達
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Duchenne型進行性筋ジストロフィー症における舌肥大と口腔形態異常について
永岡 正人南 良二若井 周治岡部 稔亀田 桂司安中 俊平舘 延忠篠田 実
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1987 年 19 巻 5 号 p. 422-424

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抄録

Duchenne型筋ジストロフィー症11例の剖検例より, 舌の大きさを計測し, 正常の舌と比較すると, 平均値において有意に大きいことが判った. その11名の生前の石膏顎模型, および頭部X線写真より, 口腔の変形を見ると, 正常平均値に比べて歯列弓の拡大, 上下顎前歯の前方突出, 下顎角の拡大が見られたが, 舌肥大との直接的な相関は, 一部にしか見られなかった. 一方, 舌の大きさは年齢とともに縮小する傾向があり, 舌はいったんは肥大するものの, 末期においてはわずかながら縮小するものと思われた.

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© 日本小児小児神経学会
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