脳と発達
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モヤモヤ病の脳虚血発作に対するflunarizineの有効性について
中野 正大鈴木 達雄島田 治子上村 治水口 宏平横地 健治
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1988 年 20 巻 3 号 p. 252-254

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抄録

我々は,発病後4年10ヵ月, 3年を経過したモヤモヤ病の2症例にflunarizineを経口投与し, それまで頻発していた左半身麻痺, 頭痛, 意識喪失, 右半身けいれんなどの脳虚血発作やけいれん発作の著明な改善を認めた. flunarizineには, 強力な抗脳血管収縮作用, 脳の低酸素障害から回復を促す作用, 血管内皮細胞保護作用や赤血球変形能の減弱防止作用などがあることが知られており, モヤモヤ病の脳虚血発作, けいれん発作の予防に有用と考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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