脳と発達
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点頭てんかんのMRI
安嶋 美紀小西 行郎栗山 政憲須藤 正克早川 克己石井 靖小西 薫一瀬 亨春木 伸一中村 凱次
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キーワード: 点頭てんかん, CT, MRI, PVH, 予後
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1989 年 21 巻 6 号 p. 537-542

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抄録

1986年4月から1988年4月の間に福井医科大学小児科を受診し, 点頭てんかんと診断された12例についてCT, MRI検査を行った. CTでは, 皮質萎縮, 脳室拡大を認め, 予後との関係では, CT上異常所見を認めない特発群が良好な傾向にあった. またMRIでは, CT所見に加えて白質と灰白質の分化不良を全例に認め, これは点頭てんかんに共通の所見と思われた. またPVH (periventricular hyperintensity area) を8例に認め, 予後との関係についてCTと比較検討した結果, grade III, IVの5例全例が重度の発達障害であった. 予後を論ずる上で, 脳実質病変の描出に優れているMRIは, 従来のCTに比べて有用であると思われた.

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© 日本小児小児神経学会
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