現在, 病院で長期に人工呼吸器を使用する小児患者が増えている. しかし, 患児が自分の家で家族とともに過ごす機会を持つことは非常に重要である. 我々は低酸素性虚血性脳症2例, 神経・筋疾患3例の計5症例に対して搬送用人工呼吸器を使用して公園や自宅等への外出 (17回), 外泊 (25回) を成功裡に行った. 最長外泊日数は7泊であった. 医学的管理の面で, 家族への教育が充分に行われておれば, 家族のみのケアによる在宅人工換気療法も可能であった. 家族へのアンケート調査でも多くの良い結果を得た.“より人間らしい医療” を考えた時, 小児における在宅人工換気療法も検討すべき時期にきていると思われた.