脳と発達
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MRIにおいて内包から錐体路にかけて高信号域を示したadrenoleukodystrophy (ALD) の1例
後藤 芳充木村 勝則岸 真司石井 睦夫張 尚美山口 信行上村 治岩佐 充二毛利 篤子安藤 恒三郎
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キーワード: MRI, 錐体路障害, 発達退行
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1991 年 23 巻 4 号 p. 421-423

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抄録

MRI上T2強調画像およびプロトン密度強調画像において内包から脳幹部の錐体路, 脊髄にかけて高信号域を認めたadrenoleukodystrophy (ALD) の1例を報告した. 患児は11歳男児で, 8歳から学力低下, 多動, 下肢の軽度の痙性, 膀胱直腸障害を認め, 極長鎖脂肪酸が著明に上昇しておりALDと診断した. 小児ALD例のMRI像で本例のごとく錐体路が中心に障害された報告はなく, ALDの発症機序, 進展を考える上で貴重な症例と考えられた.

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© 日本小児小児神経学会
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