脳と発達
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Hallervorden-Spatz syndromeの1例
臨床経過とCTの経時的変化
山田 智子氏家 武佐々木 公男舘 延忠東海林 黎吉
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1991 年 23 巻 6 号 p. 628-630

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抄録

Hallervorden-Spatz syndromeの診断は病理学的所見と臨床所見より通常は死後になされるが, 最近では生前診断として, 臨床所見とCT, MRIなどの所見からの可能性が考えられている. 症例は9歳男児. 5歳ごろより歩行障害, 構音障害 (緩徐言語), 動作緩慢, 書字困難, 仮面様顔貌, 上肢の振戦など出現し, その後, 症状の進行, ジストニアの増強, 嚥下障害を認め, 除脳姿勢をとりakinetic mutismとなった. 頭部CTでは基底核 (尾状核, 被殻, 淡蒼球) と内包に低吸収域, 視床と側脳室前角周囲の白質に高吸収域を認めた.

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© 日本小児小児神経学会
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