脳と発達
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広範性脳実質病変を伴った新生児結節性硬化症の1例
清水 勝則杉江 秀夫佐藤 博司伊藤 政孝鶴井 聡五十嵐 良雄
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1992 年 24 巻 6 号 p. 575-580

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抄録

生後3週頃より複雑部分発作にて発症, 日齢27頭部CTで左側頭部皮質から後角にわたる高吸収域の広範性実質病変を認め, 結節性硬化症と診断した新生児の1例を報告した.なお, CT上造影効果は見られなかった.頭部MRIでは, 同病巣に加え多数の小結節性病変を認め, そのintensity patternはこれまでの報告と異なっていた.発作時脳波は, 左側頭部焦点の二次性全般化を伴う複雑部分発作を示した.広範性実質性病変を伴う新生児例は稀であり, また同時期のMRI所見の報告は極めて少ないと思われる.

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© 日本小児小児神経学会
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