脳と発達
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てんかんを合併したLanger-Giedion症候群 (tricho-rhino-phalangeal症候群type II) の1例
竹村 司吉岡 加寿夫岡田 満
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1994 年 26 巻 5 号 p. 434-438

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抄録
生後6カ月より, てんかんを合併し, 24歳までfollow upしているLanger-Giedion症候群の1男子例を報告した.遺伝性は認められず, 孤発例であった.身体発育, 精神, 言語の発達遅滞を認め, またCTスキャンにて前頭部のarachnoid cystと脳波異常を伴っていた.多発性軟骨性外骨腫は, 上腕骨, 橈・尺骨, 大腿骨, 脛骨, 肋骨, 肩甲骨に認められ, 骨折を繰り返した.高精度バンド分析による染色体検査により, 8番染色体の長腕部腕内欠失が証明された.現在患者は, 24歳であるが, phenobarbitalとphenytoinにてけいれんは良好にコントロールされ, 身障者訓練施設で作業訓練に従事している.
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© 日本小児小児神経学会
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