抄録
生後6カ月より, てんかんを合併し, 24歳までfollow upしているLanger-Giedion症候群の1男子例を報告した.遺伝性は認められず, 孤発例であった.身体発育, 精神, 言語の発達遅滞を認め, またCTスキャンにて前頭部のarachnoid cystと脳波異常を伴っていた.多発性軟骨性外骨腫は, 上腕骨, 橈・尺骨, 大腿骨, 脛骨, 肋骨, 肩甲骨に認められ, 骨折を繰り返した.高精度バンド分析による染色体検査により, 8番染色体の長腕部腕内欠失が証明された.現在患者は, 24歳であるが, phenobarbitalとphenytoinにてけいれんは良好にコントロールされ, 身障者訓練施設で作業訓練に従事している.