脳と発達
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ガンマグロブリンが著効したミオクロニー失立てんかん (Doose症候群) の1女児例
笹川 睦男来生 陽子
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1997 年 29 巻 3 号 p. 261-263

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抄録

ミオクロニー発作, 失立発作, 欠神発作などの小型発作が重積し, valproic acid, ethosuximide, acetazolamideなどの抗てんかん薬に抵抗性であったが, ガンマグロブリン (180mg/kg/day) の著効したDoose症候群の4歳の女児を報告する. 2週間隔で静注し, 第3回静注後には発作が完全に抑制され, 脳波上の広汎性棘・徐波複合は消失した. Doose症候群の予後は多彩で, 小型発作重積が長期におよぶと予後不良のため, 治療法の1つとしてガンマグロブリンが試みられるべきである.

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© 日本小児小児神経学会
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