抄録
山口県下の小中学校, 養護学校の養護教諭391名を対象とし, てんかん児の水泳を中心とした学校生活の対応について, アンケート調査を行った.対象人数391名中, 回答人数278名で, 回収率71%だった.
82.7%の養護教諭がてんかん児を経験していたが, 学校行事の中で水泳を制限するという回答が全体の24.5%にみられた.また, 医師から制限不要の指示がでた場合でも, 20%以上の養護教諭が何らかの制限をするという回答だった.これらの結果より学校現場の中で医学的知識に詳しいと予測される養護教諭でも, てんかんに対する知識で不適切と思われる考え方が根強く残っていることがわかった.今後, 養護教諭に対するてんかんの正しい知識の普及が望まれる.