脳と発達
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Lidocaineのけいれん重積状態および発作群発状態に対する使用法の検討
特に効果不十分であった症例について
田辺 卓也鈴木 周平島川 修一山城 國暉玉井 浩
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1999 年 31 巻 1 号 p. 14-20

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抄録

けいれん重積状態あるいは発作群発状態に対してdiazepam (以下DZPと略す) 無効の場合の第二選択薬としてlidocaineを使用した.対象12例中, 著効し発作の再発を認めなかった症例が3例, 有効で一時的に発作抑制されたが維持療法中に再発した症例が4例, 無効が3例, 増悪が2例であった.維持療法中に発作が再び出現した4例中3例では, lidocaine使用前に比し発作型および発作時脳波所見が全般化した.Lidocaineは効果が一時的であったり発作を全般化させることも多いので, 少量で短期投与にとどめること, 一旦効果があっても維持療法中に再発した症例は増量を試みるのではなく直ちに他剤に変更することが必要と考えられた

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© 日本小児小児神経学会
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