脳と発達
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臭化カリウム投与時の血清クロール濃度測定の意義
松藤 博紀西河 美希吉冨 友美市山 高志林 隆古川 漸
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1999 年 31 巻 5 号 p. 465-466

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抄録
難治てんかんの治療に臭化カリウム (KBr) 製剤を使用することがある. 血中濃度のモニタリングが必要な薬剤であるが, 保険診療では認められていない. そこでKBr投与により見かけ上の高クロール (Cl) 血症を呈することに注目し, KBr投与患児を対象として, 血清Brイオン値とClイオン値を測定し両者の関連性を検討した.
両者間に良好な相関 (r=0.723, p=0.0039) を認めた. 近似式を用いて, 血清Clイオン測定値からKBr投与患児の血清Brイオン値を推定でき, Clイオン値の測定はBrイオン値のモニタリングに有用と考えられた.
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© 日本小児小児神経学会
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