脳と発達
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腸管出血性大腸菌O-157感染により溶血性尿毒症症候群と中枢神経病変を呈した1例における頭部CT, MRIの推移
赤坂 紀幸早川 広史奥川 敬祥笠原 多加幸石川 憲夫東條 恵岡本 浩一郎内山 聖
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1999 年 31 巻 6 号 p. 565-570

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抄録
腸管出血性大腸菌O-157感染により溶血性尿毒症症候群を呈した5歳女児例で, 中枢神経病変を合併した. 初期の頭部CTでは異常所見を認めなかったが, その後のCTおよびMRIで両側基底核をはじめとした梗塞性病変と, 広範な大脳白質の病変が明らかとなった. 特に, 基底核の病変は興味深い経過を示した. 腸管出血性大腸菌感染にともなう中枢神経病変の病態を考える上で, 継時的な画像所見の観察が有用と思われた.
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© 日本小児小児神経学会
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