2003 年 35 巻 6 号 p. 527-531
小児の難治性全般てんかん6例に対し, リポステロイド療法を施行した.発作消失1例, 一過性の発作軽減を1例で認めたが, 発作消失例では3カ月後に再発した.副作用として不機嫌, 興奮を2例に, 食欲低下を1例に認め, 1例で強直発作が増悪した.治療の中止を要したのは1例であった.感染, 心不全, 浮腫, 硬膜下血腫, 脳退縮などは認めなかった.リポステロイド療法はACTH療法にかわる, 外来でも行える簡便な治療法として報告されてきたが, 副作用を少なからず認め, 難治のてんかん性スパスムには有効性は低かった.