脳と発達
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小児のけいれん重積状態治療におけるmidazolamの薬物動態学的検討 (予報)
皆川 公夫渡邊 年秀
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2006 年 38 巻 4 号 p. 301-303

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抄録

けいれん重積に対してmidazolam (MDL) 治療を行った小児のうち, けいれんを消失させた投与量に対するMDL血中濃度を測定しえた7例 (静注6, 点鼻1) を対象とした.1回量投与後けいれん消失時のMDL血中濃度は257 (点鼻)-2,510ng/ml, 持続静注によるけいれん消失後維持中の血中濃度は335-2,730ng/mlであり, 小児のけいれん重積に対するMDLの有効血中濃度は250-350ng/m1以上と推定されるが, 血中濃度のばらつきが大きかった.MDLの半減期は0.25-2.29hrで報告値とほぼ同様であったが, 分布容積は0.07-0.42l/kgで成人値より小さく, クリアランスは0.022-0.657l/hr/kgとばらつきが大きかった.

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© 日本小児小児神経学会
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