脳と発達
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知能低下、生長障害、皮膚粘膜色素沈着、二次性徴遅延、慢性下痢と筋痙攣、軽微知覚障害を伴う特異な進行性神経原性筋萎縮症の1例
河野 登宮内 直子原田 淳子福山 幸夫
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1976 年 8 巻 6 号 p. 481-491

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抄録
1) 8才で四肢遠位筋優位の神経原性筋萎縮症として発症し, 筋膨隆, 筋痙攣, 軽微知覚障害その他種々の付随的徴候 (低身長, やせ, 浅黒い皮膚, 歯肉部の色素沈着, 第二次性徴の遅延, 頑固な下痢, 知能低下, 呼吸機能低下) を呈した14才男児例を報告した。
2) 本症例は, 既知の神経原性に筋萎縮をきたす疾患群には相当しない特異な進行性神経原性筋萎縮症と考えられた.
3) 本症例は, 筋痙攣を伴う種々の脊髄性筋萎縮症とmultisystemic symptomをもつ原因不明の筋痙攣ないし筋強直症とを関連づける立場にあるとの見方が可能かもしれない.
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© 日本小児小児神経学会
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