膀胱癌と左腎細胞癌に対して膀胱,左腎臓・左尿管全摘術と尿路変向術を行い,右側腹部に尿管皮膚瘻を造設した患者に,装具交換の手技獲得に向けた指導を行った.入院前からの疾患や尿管皮膚瘻に対する患者の想いの情報収集を行い,入院後もプライマリーナースとして手技獲得に向けて計画立案を行い,チェックリストの使用やスタッフの指導内容の統一に努めた.退院後も患者の生活支援を円滑に行うため,皮膚・排泄ケア認定看護師(WOC)と情報共有を行い,継続して看護介入・支援を心がけた.
これらにより手術前から精神的・身体的準備が整うことで,患者自身は装具交換に対して積極的に取り組むことができた.また,患者指導において,系統だった指導内容は患者と看護師双方において有効であった.認定看護師や外来看護師とともに,術前・入院・退院の継続した連携を行うことで,入院前の生活に戻るための支援と退院後の生活に安心感を与えることができた.