名桜大学国際学部
信州大学人文学部
2023 年 27 巻 2 号 p. 48-63
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
南琉球八重山語波照間方言は「母音長の対立の消失」と「無声化現象の音韻化」という比較的大きな2つの体系の変化の過渡期にあり,複雑な様相を見せている。本稿では,これまでに得られた資料から,母音長および母音の有声性の音声レベルでの対立を確認し,この違いを音韻的には母音長の対立2種(V/Vː)と,子音の帯気性の有無による対立(C/Cʰ)と解釈する立場を主張する。本稿は,変化の過渡期にある言語の共時態を記述するという,言語記述にあたり必然的に伴う普遍的な課題に取り組んだ一例として位置づけられる。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら