抄録
本研究では,学内給食のアンケート調査結果の分析において,Customer Satisfaction(CS)ポートフォリオ分析の活用可能性を検討することを目的とした。アンケート調査の評価項目は,総合評価と詳細評価(色合・盛付,味付,量,食感,温度)の計6つとし,総合評価と詳細評価の相関について分析を行った。分析の結果,献立全体において,改善の必要性が高いと考えられる【重点改善項目】に含まれたのは,「味付」,「量」の2項目であった。特に「味付」は5つの評価項目の中で満足度が最も低く,重要度は最も高かったため,優先的に改善を検討する必要性が示唆された。CS ポートフォリオ分析の活用によって,このように給食の要改善項目が明らかになり,給食品質改善の一助となることが考えられた。