耳鼻咽喉科展望
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綜説
耳鼻咽喉科医が行う Open septorhinoplasty
児玉 悟
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2014 年 57 巻 4 号 p. 174-183

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抄録
 鼻科臨床において鼻閉は最も重要な臨床症状であり, 鼻閉の改善こそ鼻科手術の重要なアウトカムである。 鼻科手術の基本は鼻腔形態の矯正であり, 鼻閉の原因を的確に捉え, それに適切に対処することは耳鼻咽喉科医にとっては重要である。 外鼻変形を伴う鼻中隔弯曲症や前弯が顕著な症例では, 通常の鼻内法による鼻中隔矯正術では, 弯曲の矯正が困難なことが多く, 満足する結果が得られないこともある。 こうした外鼻変形を伴う鼻中隔弯曲症に対しては, 外鼻と鼻中隔を立体的な一つの構造物と考え, 手術を行う open septorhinoplasty が非常に有効である。 鼻腔形態の矯正と鼻閉の改善のために, わが国においても耳鼻咽喉科医による open septorhinoplasty の発展が望まれる。
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© 2014 耳鼻咽喉科展望会
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