2021 年 64 巻 2 号 p. 72-76
眼球を動かすためにはさまざまな脳の領域が関与している。 これらの障害により異常な眼球運動が出現する。 緩徐相と急速相を持つ眼振として出現する異常眼球運動, それ以外の異常眼球運動, 意識障害時の異常眼球運動に大きく分けることができる。 眼振には前庭性眼振以外に注視眼振,反跳眼振, 先天性眼振,輻輳眼振, See-Saw 眼振などがある。 眼振以外の異常眼球運動には Opsoclonus, Ocular Flutter, Square Wave Jerks, Macro Saccadic Oscillations, Ocular Myoclonus, Ocular Dysmetira などが存在する。 本稿ではこれらの異常眼球運動について解説する。