耳鼻咽喉科展望
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メニエール病に伴う肩こりに対するノイロトロピン ® 錠の臨床効果
山崎 勤林 光夫
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1992 年 35 巻 Supplement1 号 p. 1-5

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抄録
肩こりは頸性めまいの原因となり, 又逆に内耳前庭系への悪影響もあると考えられている。例えば, メニエール病ではめまい発作の引き金となり, 難聴, 耳鳴の悪化, 長期化に関連していると考えられる。実際, メニエール病に関してはめまい発作消失後長期にわたって肩こりが持続する例がしばしばみられる。
今回われわれは, 厚生省メニエール病診断基準によって診断された47例のメニエール病患者を中心にメニエール病に伴う頸肩部の肩こりに対するノイロトロピン錠の臨床効果を検討した。その結果, 解析対象症例70例で全般改善度は, 著明改善と改善例の合計で29例 (41.4%) であり, 極めて良好な結果が得られた。更に有用度についても同様な結果が得られた。
従って, ノイロトロピン錠はこのような肩こりの改善に大いに効果が期待出来る有用な薬剤であることが実証された。
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