1995 年 38 巻 2 号 p. 256-270
平成3-5年度において, スギ花粉症患者に対しオキ-サトミドの予防投与を行いその臨床的効果について検討を行った。スギ花粉の飛散数を問わず, 予防投与群では季節中初期に治療投与群と比較し有意に自覚症状が抑えられ, 季節中全経過を通じて自覚症状の軽減傾向を認めた。また平成5年度のような大量飛散の年でも, 予防投与群は有意に発症日を遅らせることができた。予防投与は, スギ花粉飛散予報を慎重に予測した上で大量飛散が予測される年では飛散開始予定日の4週以上前から, 飛散数が少ないと予測される年では2週前より内服を開始することが望ましいと思われた。