抄録
直達喉頭鏡を用いた喉頭顕微鏡下レーザー手術は早期声門癌の一次治療として確立されてきている。本手術を行うための手技工夫として, われわれが行っている極小規格の後側方開放型直達喉頭鏡の試作モデルを用いて鉗子操作を容易にする方法を中心に紹介した。極小規格の後側方開放型直達喉頭鏡を用いると喉頭展開に優れ, 鉗子類の挿入や除去が容易である。また, 排煙用吸引管を挿入できる細径の側管も付属している。また, 前部は完全に管状であり, 剛性に優れている他, 舌の入り込みによる術野の妨げもほとんど認められない。極小規格の後側方開放型直達喉頭鏡を用いた本手術の利点などについて考察した。