耳鼻咽喉科展望
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通年性アレルギー性鼻炎に対するペミロラストカリウム (アレギサール®錠) の臨床的有用性の検討
特に, 効果発現時期について
山田 久美子小山 英明山田 洋一郎濱田 敬永木田 亮紀鴫原 俊太郎佐藤 かおる山内 由紀阿部 博章辻 腎三鈴木 伸竹田 幹男
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1997 年 40 巻 4 号 p. 488-500

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抄録
通年性アレルギー性鼻炎患者49例を対象にペミロラストカリウム (アレギサール (R)) の臨床的有用性を検討した。
鼻症状, 鼻腔所見の経時的な改善を認め, 最終全般改善度は「著明改善」27.6%, 「中等度改善」以上55.2%であった。副作用は1例に認めたが, 重篤なものではなかった。有用度では, 「極めて有用」21.9%, 「有用」以上62.5%であった。効果発現時期の検討では, 投与2~12日目から鼻症状の改善効果を認め, 軽症または無症状を呈したのは投与2週後で60.9%となり, 投与4週後まで改善効果の持続を認めた。
以上の成績より, 本剤は効果発現が早く, 通年性アレルギー性鼻炎の治療剤として臨床的有用性の高い薬剤と考えられた。
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