耳鼻咽喉科展望
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40 巻 , 4 号
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  • 水疱症
    西山 茂夫
    1997 年 40 巻 4 号 p. 384-385
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 山中 昇, 與田 順一
    1997 年 40 巻 4 号 p. 386-394
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    癌細胞の転移能は癌の悪性度を規定している最も重要な因子であるが, 癌の転移において癌細胞間の接着が弱まることが転移の第一歩となる。本稿では原発巣からの癌細胞の離脱から, 脈管系への侵入までの過程の中で重要と考えられる因子について記載し, 癌の転移のメカニズムと転移に対する治療の可能性について概略した。接着分子に関しては, 癌細胞間の接着に関与するE-カドヘリン・カテニン複合体の異常により細胞間の結合が弱くなり, 癌細胞同士が離れやすくなることが重要であると考えられる。浸潤については, 癌細胞が周囲の細胞外マトリックスを破壊するために必要な分解酵素 (マトリックスメタロプロテイナーゼ, マトリックスセリンプロテイナーゼ) の産生と阻害物質との不均衡が浸潤性を規定していると考えられる。転移先で腫瘍が増殖するためには血管新生が必要になるが, 血管内皮増殖因子 (VEGF) が腫瘍から産生される主な血管新生因子であると考えられた。転移能の検索には, 癌組織の血管密度を測定することで転移を予測できる可能性が示唆された。転移の治療に関しては, 現時点では血管新生阻害剤が最も臨床応用に近い薬剤であると考えられた。
  • 富谷 義徳
    1997 年 40 巻 4 号 p. 395-410
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    耳鼻咽喉科領域における術後感染症に対するempiric therapyをより有効なものとすることを目的として, 頭頸部悪性腫瘍患者手術後の白血球貧食機能を食菌プラーク法を用いて検討した。貧食の対象として用いた菌は術後感染を引き起こす主要な原因菌である黄色ブドウ球菌, 緑膿菌, 大腸菌の3菌である。その結果術後の白血球数が多いほど, また手術時間が長かった症例ほど術後の白血球貧食機能が上昇する傾向が認められた。ただしすべての菌に対して同じように貧食機能が上昇するわけではなく, 口腔癌症例のように腫瘍摘出後腹直筋 (または大胸筋) 皮弁による再建術を施行するため皮膚切開が広範囲にわたる場合には, 黄色ブドウ球菌に対する貧食機能が他の菌に対する貧食機能よりも上昇し, 中咽頭癌症例のように腫瘍摘出後の再建材料として遊離空腸を用いるような場合には, 大腸菌に対する貧食機能が他の菌に対する貧食機能よりも上昇する傾向が推察された。本研究には検討課題が残されているが, 食菌プラーク法を用いた手術後の白血球貧食機能検査がempiric therapyの一助となりうる可能性が示唆された。
  • 吉川 衛, 深見 雅也, 柳 清, 浅井 和康, 飯田 誠, 月舘 利治, 森山 寛
    1997 年 40 巻 4 号 p. 411-415
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    今回我々は, 平成3年より平成8年まで東京慈恵会医科大学附属病院にて手術を施行した後, 最低でも6ヵ月以上の経過を観察しえた鼻副鼻腔乳頭腫25症例 (男性17例, 女性8例, 19~70歳, 平均53.8歳) について検討し, 乳頭腫に対する内視鏡下鼻内副鼻腔手術の適応とその限界について考察した。この鼻副鼻腔乳頭腫25症例のうち13症例に対して, 内視鏡下鼻内副鼻腔手術を単独で施行したが, 乳頭腫の占拠部位は広範囲である症例でも比較的基部は膜様部などに限局しているため, 基部が内視鏡下で操作可能な部位であれば完全な摘出が可能であった。しかし基部が上顎洞内の, 内視鏡下での操作が困難な部位にある場合はCaldwell-Lucの手術の併用が必要であると考えられた。
  • 実吉 健策, 山口 展正, 歌橋 弘哉, 松井 真人, 中島 康博, 森山 寛
    1997 年 40 巻 4 号 p. 416-420
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    当科にて過去5年間に入院し, 手術的治療を要した顔面外傷例111例を検討した。その内訳は, blowoutfracture83例, 頬骨, 上顎骨骨折26例, 前頭骨骨折1例, 下顎骨骨折1例であった。原因は暴力, 交通事故, スポーツの順に多く, 疾患別原因は, blowout fractureでは暴力によるものが, 頬骨・上顎骨骨折では自転車によるものが多かった。顔面外傷はできるだけminimally invasiveな手術法を選択し, blowoutfractureの内側壁型は経鼻的に, 下壁型は経上顎洞的または経鼻的に内視鏡下に整復した。また頬骨・上顎骨骨折は眉毛外側切開, 歯齦部切開にて上顎洞よりアプローチ整復し, 上顎洞内バルーンカテーテルにて固定した。
  • 1961年~1996年の36年間にわたる本邦における報告例の検討
    佐竹 研一, 佃 守, 持松 いづみ, 河野 英浩, 河合 敏, 榎本 浩幸, 菊地 さおり, 山田 昌弘
    1997 年 40 巻 4 号 p. 421-427
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    横紋筋肉腫の本邦における報告例は少ない。今回我々は, 左眼窩内に発生した横紋筋肉腫の1例を経験した。症例は14歳男性。1996年10月上旬より複視が出現し, 近医脳外科及び近医耳鼻咽喉科を受診した。MRIにて左眼窩内より発生する占拠性病変を認めたため, 鼻内より生検を施行した。病理組織学診断は胎児型横紋筋肉腫で, 10月24日当科紹介受診し, 化学療法を開始した。今回, 頭頸部領域における横紋筋肉腫について本邦報告例165例の文献的考察を加えて報告した。
  • 西村 剛志, 佃 守, 河野 英浩, 佐竹 研一
    1997 年 40 巻 4 号 p. 428-433
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    ザイール出身の38歳男性AIDS患者に中咽頭カポジ肉腫を合併した症例を報告する。AIDS患者にカポジ肉腫がしばしば合併することが知られている。同腫瘍は全身各部位に発症し得るが咽頭に発生することは少なく, 欧米では何例かの報告がみられるものの本邦での報告は皆無である。カポジ肉腫に限らず, AIDS患者の合併症症状が頭頸部領域に初発することは多い。今後HIV感染者が増加することが予想され, 耳鼻科医として日常診療を行うにあたりこれらの疾患を常に念頭におく必要がある。
  • 黒石川 泰, 宮下 久夫, 真栄田 宗慶, 谷川 譲, 原口 秀俊, 小松崎 篤
    1997 年 40 巻 4 号 p. 434-437
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    糖尿病, 両側Caldwell-Lucの手術の既往のある53歳の女性の慢性蝶形骨洞炎の急性増悪に伴い視力障害が出現し, 次いで鼻中隔膿瘍が生じた。経過と画像上の炎症所見の連続性から, この症例の鼻中隔膿瘍の発症機序は蝶形骨洞の炎症が鼻中隔に波及したことによると結論した。治療は当初, 鼻中隔粘膜の穿刺排膿とセファレキシン内服としたが軽快せず, 入院させ, 鼻中隔粘膜の切開とピペラシリンの多量点滴投与によりすみやかに治癒した。治療の遷延のため鞍鼻を残した。
  • 樋口 彰宏, 斉藤 大, 新井 基洋, 岡本 牧人, 八尾 和雄
    1997 年 40 巻 4 号 p. 438-443
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    1996年6月より我々は整形外科関節手術用シェーバーシステムである, SE5, ペースセッター (ラージハンドピース) をESSに使用し始めた。56例 (99側) にSE5 (あるいはペースセッター), ハマー, 通常手術器具でESSを行い, その有用性の検討を行ったところ, SE5 (あるいはペースセッター) 使用症例 (あるいは側) はハマー, 通常器具使用症例 (あるいは側) に比して, 手術時間, 出血量, 術中副損傷, 創傷治癒など全てにおいて優れていた。シェーバーの安全性, 有用性はそのままで, ハマーの欠点を克服できた。SE5, ペースセッターは整形外科で広く普及していて, すでに所有している施設も多いため, 多くの耳鼻咽喉科医が, すぐにでもESSにシェーバーを使用できるという利点もある。
  • 田中 正史, 森山 道彦, 谷藤 泰正
    1997 年 40 巻 4 号 p. 444-449
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 尾尻 博也
    1997 年 40 巻 4 号 p. 450-451
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 橋本 省
    1997 年 40 巻 4 号 p. 452-458
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    聴神経腫瘍は良性腫瘍であるので増大して脳幹を圧迫しない限り生命に直接の影響はなく, その診療においては機能保存が重要となる。手術に際し最も重要なのは顔面神経機能の保存であることはもちろんであるが, MRIの普及により早期診断が容易になった現在では, むしろ聴力保存の可否が問題となってきた。聴力保存を考えて手術を行う場合には, 聴力の評価と共に内耳道底に腫瘍が充満しているか否かが重要と思われ, 聴力が良好で内耳道底に腫瘍が存在しない例では成績がよい傾向にある。一般に聴力のよい小さな腫瘍を早く発見して手術することが聴力保存率を高めることにつながるが, 脳幹を圧迫していない小腫瘍で, 聴力がすでに悪化している例や腫瘍の状態から聴力保存が困難な例は直ちに手術の適応となるとは限らない。これまでの研究から約半数の腫瘍は明らかな増大を示さないことが判っており, 症例によってはMRIにて経過を観察し増大が確認されれば手術に踏み切るという方針をとることもある。
  • 北村 正樹, 景山 茂
    1997 年 40 巻 4 号 p. 459-464
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 1997 年 40 巻 4 号 p. 465-479
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 畔柳 達雄
    1997 年 40 巻 4 号 p. 480-487
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 特に, 効果発現時期について
    山田 久美子, 小山 英明, 山田 洋一郎, 濱田 敬永, 木田 亮紀, 鴫原 俊太郎, 佐藤 かおる, 山内 由紀, 阿部 博章, 辻 腎 ...
    1997 年 40 巻 4 号 p. 488-500
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    通年性アレルギー性鼻炎患者49例を対象にペミロラストカリウム (アレギサール (R)) の臨床的有用性を検討した。
    鼻症状, 鼻腔所見の経時的な改善を認め, 最終全般改善度は「著明改善」27.6%, 「中等度改善」以上55.2%であった。副作用は1例に認めたが, 重篤なものではなかった。有用度では, 「極めて有用」21.9%, 「有用」以上62.5%であった。効果発現時期の検討では, 投与2~12日目から鼻症状の改善効果を認め, 軽症または無症状を呈したのは投与2週後で60.9%となり, 投与4週後まで改善効果の持続を認めた。
    以上の成績より, 本剤は効果発現が早く, 通年性アレルギー性鼻炎の治療剤として臨床的有用性の高い薬剤と考えられた。
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