抄録
スギ花粉症に対して花粉飛散の1~2週間前から抗アレルギー薬を投与する初期療法が勧められている。しかし, 医療側が初期療法の有効性を理解していても, 患者がいかに納得し治療を受けるかは重要なことである。今回スギ花粉症患者1,109例に初期療法がどの程度浸透し, 認識されているかを知るためにアンケート調査を行った。その結果初期療法を知っていた患者は55.5%で, この内約40%が初期療法を受けていた。しかも鼻炎の重症度とは無関係に受けていた。そして患者自身の評価で80%が有効であったと判断していた。さらに初期療法を知ったのは, 医師からが74%, マスコミからが33%であった。