2023 年 1 巻 p. 46-52
在宅で訪問看護サービスを利用している脳卒中高齢者は増えており、運動、活動量が低下することで、自宅に引きこもりとなり、身体機能の低下がさらに強まる可能性がある.また、精神機能や認知機能、さまざまな合併症を招き起こす恐れもある。今回、在宅訪問ビリテーション(以下在宅訪問)にて、脳梗塞により右運動麻痺を呈した60歳代女性を担当した.事例は、回復期病院を退院後、過食による体重増加や、身体面、精神面の低下を来していた。多職種と連携した包括的アプローチが、身体面、環境面、家族支援を試みた結果、事例を取り巻く環境が変化したことで、ADLが自立し、外出支援に繋がった。このように、多職種連携による包括的アプローチにより、在宅生活の支援を促したと思われる。