2007 年 76 巻 7 号 p. 764-770
Si基板上に形成された微細構造コーナー部の丸めや側壁表面の平坦化に対して,水素雰囲気中での高温アニール処理が有効であることが明らかになってきた.トレンチ型絶縁ゲートトランジスタはパワーデバイスやパワーIC分野で大きな発展を遂げているが,本稿では当該デバイスのトレンチ構造コーナー部の丸めや側壁表面の平坦化がどのように進行するのかを解説した.断面SEMや表面AFMなどの微視解析手法で観測した実験結果とその理論的解析結果を紹介し,当該物理化学現象における微視的描像を示した.また,この一連の取り組みの中からトレンチコーナー丸めや側面の平坦化などのナノレベル制御に有用である具体的処理指針が得られたことにも言及した.