2008 年 77 巻 5 号 p. 515-520
Si結晶にひずみを加えることでバンド構造を変調し,移動度の向上を達成する「ひずみSi技術」は,ポストスケーリング時代の最重要技術の一つである.ひずみSiの成否を担う重要な技術が,MOSFETのチャネルに相当する,浅く,狭い領域のひずみの絶対値と分布を正確に測定するひずみ評価技術である.本稿では,新たに開発した疑似線状光源を有するUV-ラマン分光法による種々の評価結果について紹介する.パターニングしたSiN膜がSiに導入するひずみの一次元分布を200nm間隔で測定し,SiN膜がチャネル領域にひずみを導入するメカニズムを明らかにした.また,ダミーゲートの除去により,ひずみ導入が飛躍的に増大するゲートラストプロセスにおいて,実デバイスでゲート長が短くなるにつれて,ひずみ導入が増大するサイズ効果を確認した.