応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
ワイドバンドギャップ酸化ガリウム半導体
藤田 静雄大島 孝仁金子 健太郎
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2009 年 78 巻 12 号 p. 1150-1154

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抄録

酸化ガリウム(Ga2O3)は5eVに及ぶ広いバンドギャップをもち,安全・低コストのプロセスで成長可能なポテンシャルをもつ酸化物半導体の一種である.単結晶基板がすでに開発されていることが大きな特徴で,基板そのものの利用やホモエピタキシャル成長を基礎として研究の進展を図ることができる.本稿では,深紫外光検出器への応用,ホモエピタキシャル層およびヘテロ構造のステップフロー成長など,われわれの研究成果を紹介する.また多様な機能をもつ酸化物材料との混晶化,多層構造の形成も可能で,スピントロニクスをはじめとする新しい複合機能デバイスへの進化も大いに期待される.

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© 2009 公益社団法人応用物理学会
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