2010 年 79 巻 3 号 p. 225-229
半導体量子井戸のサブバンド間遷移を利用した,超高速光ゲートスイッチの最近の進展について紹介する.InGaAs/AlAsSb 量子井戸において,TM 偏波でサブバンド間遷移を光励起すると,吸収損失のないTE 偏波に対してピコ秒の応答速度をもつ位相変調効果が発生することが発見された.この位相変調効果を利用したマッハツェンダー干渉計型の光ゲートスイッチを用いて,160Gbit/s 時間多重信号の多重分離や波長変換など,超高速伝送システムで必要とされる光信号処理機能が実現されている.位相変調の物理,その高効率化のための量子井戸構造,光ゲートスイッチを用いた高速光信号処理について紹介する.