応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
新しい電流励起用有機発光材料の創製
—高効率な三重項から一重項励起準位への逆エネルギー移動の実現へ—
安達 千波矢佐藤 圭悟遠藤 礼隆甲斐 孝弘
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2011 年 80 巻 4 号 p. 304-308

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抄録

もし,一重項励起状態と三重項励起状態のエネルギー差を小さくすることができれば,通常は,その遷移確率が小さい三重項励起状態から一重項励起状態への逆エネルギー移動が高効率で生じ,熱活性化遅延蛍光(Thermally Stimulated Delayed Fluorescence : TADF)の発現に至る.適切な発光分子を設計すれば,高効率な逆エネルギー移動過程が実現でき,将来の有機LEDに大きな変革をもたらすと期待される.

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© 2011 公益社団法人応用物理学会
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