有機材料を光発電層や電荷輸送層に用いる有機系太陽電池は,分子設計によって感光波長やエネルギーレベルのチューニングが可能であり,また印刷による低コスト製造につながる利点をもつ.色素増感型と有機薄膜型の太陽電池が12%を超える太陽光エネルギー変換効率に届く中で,両者の原理を融合した新しい塗布型の太陽電池として,有機無機複合化合物のペロブスカイト結晶を使う固体薄膜太陽電池が16%を超える効率に届き,この研究が世界的規模で活発化している.我々はハイブリッド太陽電池の設計をする中で1.2 Vに届く高い電圧も実証しており,高電圧の特性を引き出す戦略による高効率化の可能性を検討している.本稿では有機無機ペロブスカイト太陽電池と有機金属錯体型薄膜太陽電池を例に,化学工程で作るハイブリッド材料を感光層に使った太陽電池について,高効率化への取り組みを紹介する.