2019 年 88 巻 12 号 p. 785-790
映像機器は,1830年代に銀塩感光材が発明されて以来進歩を続け,1930年代からは電子管の発展とともにテレビ放送用の電子映像機器として発展を見た.1960年代に発明された固体撮像素子は,コンピュータ,メモリなどのディジタル技術の相互発展もあって2010年以降,映像機器の中心的役割を果たすようになった.こうした映像機器を計測用として取り込む気運も高まり,幾多の装置が市販化された.本稿では,現在主流になっているCMOS固体撮像素子に注目してその原理を紹介し,計測装置として使う場合の特性について述べる.