2020 年 89 巻 1 号 p. 6-12
有機半導体やその積層膜・混合膜における電荷輸送,電荷生成,電荷再結合などの電荷キャリヤ挙動は有機エレクトロニクスの基礎となる重要な課題である.有機半導体やそれを用いた有機太陽電池などの有機デバイスにおける電荷キャリヤの動力学に対して統計力学的な理論手法を適用し,有機半導体やデバイスにおける電荷生成や電荷再結合過程の詳細を明らかにした.その際に,有機半導体特有の電荷トラップ状態などについても理論的な解析を行った.有機半導体・デバイスにおける電荷生成・再結合の理論研究について,筆者が関わった最新の研究を紹介し今後の展望について解説する.