2025 年 94 巻 9 号 p. 500-503
多結晶セラミックスにおいて,内部の散乱源を極限まで取り除く透明セラミックス技術は,特に高出力レーザー分野での応用が期待されている.しかし,複屈折を持つ非立方晶材料では,結晶粒界で屈折散乱が発生するため,レーザー品質の透明化は依然として困難である.この課題を解決できれば,新たなレーザー材料や装置の創出,さらにはその先の応用技術の発展を後押しすると期待される.本稿では,非立方晶材料の透明セラミック化に関する手法とその現状について概説し,筆者らが取り組んでいる微結晶粒で構成される透明セラミックスの研究成果を紹介する.