半導体レーザーの横モードは通常,安定であればよしとされ,これを変化させることはあまり多く試みられていなかった.従来の主たる応用目的であった光通信や光ディスクシステムには,それが得策であったからである.しかしながら今後,光情報処理において要求されるさまざまな機能の実現には,横モードをはじめとする各種デバイスパラメーターを積極的に変化させて,半導体レーザー自身に新しい機能をもたせることが重要である.ここでは,複ストライプ半導体レーザーの横モードを変化させることにより作り出されるさまざまな機能について解説する.