科学技術庁金属材料技術概究所強磁場ステ-ションでは,1GHz級NMRマグネットの開発が進行中である.このマグネットは金属系超伝導材料による外層コイルで21.lTを発生する.さらに,その内側に内鷹コイルを組み込み, 54mmØの室温ボアにプロトンの共鳴周波数1GHzに対応する23.5T;を発生する誹画である.このマグネットは超伝導マグネットとして世界最高の磁場を発生するだけ.でなく,NMR計測のために非鴬に高い磁場の均-度と安定度が要求ざれる.特に,内層コイルは従来の磁場発生限界を超えた環境で使用されることからきびしい技術的問題が存在する.本稿では,内層コイルの満足すべき条件を明らかにするとともに,現在その候補材料として研究されているBi系酸化物線材を中心に,その実現の可能性について議論する.