応用物理
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超分子液晶と液晶ゲル-水素結合による自己組織化
加藤 隆史
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1999 年 68 巻 5 号 p. 541-545

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抄録

動的な高機能を発現するソフトマテリアルの実現に向けて,新しい液罷牲マテリアルとして,“超分子液晶”および“液晶ゲル”を,水素結合を駆動力として,自己組織的に組み立てた. (1) 超分子結晶は,多様な分子を水素結合により接続することで,新たな液晶性分子構造となるものであり,液晶ネットワーク構造形成など,従来の液晶にはない特徴を備えている. (2) 液晶ゲルは,通常の液晶中で,水素結合性分子を自己集合・組織化させることにより得られる.これは,巨視的にはソフトな固体であるにもかかわらず,液晶の動的性質,外場応答性を保持しているマテリアルである.分子組織化構造の最適化により電場応答を高速化することに成功した.

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© 社団法人 応用物理学会
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