主催: 特定非営利法人 横断型基幹科学技術研究団体連合
本論文はユニークなアメリカと日本のアンケート調査のデータに基づいて、親の子供に対する態度に関する文化差の実証的証拠を提示する。このデータは大阪大学が集めたものであり、世界観と宗教に関する質問、親の行動に関する仮想質問と、社会経済変数の質問を含んでいる。データによるとアメリカの親の方が、日本の親よりも年少の子供に対して厳しい態度をとる傾向がある。われわれの実証研究によると、親の世界観の信条の内容が親の態度に影響する。また、親が自分の世界観の信条に関して確信度が強いほど、自分の子供に対して厳しい態度を取る傾向がある。平均するとアメリカの親の確信度の方が、日本の親の確信度がかなり高い。この文化差が両国の親の態度差のかなりの部分を説明する。