抄録
経営は,テクノロジー,エンジニアリング,マネジメントの3つの因子により捉えられ,この3つのベクトルで合成される3次元の空間に現出できる.テクノロジーは編み出された技術であり, staticな存在の「経営資源」である.エンジニアリングは編み出す技術であり,「ものづくりプロセス」である.従来はこの両者によって構成される2次元平面上が経営体の管理・改善活動の場と考えられてきた.すなわち,テクノロジーは現場力,エンジニアリングはものづくり力,マネジメントは進化力を現わしている.進化力こそ今日の経営体に求められている力であり,本報告ではテクノロジーとエンジニアリングを使いこなすスキルとマネジメントの設計こそが進化力を生むことを報告する.