日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: IS-009
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大会準備委員会企画シンポジウム
多文化状況における心理療法―多文化臨床の実践と教育および思想背景
角田 京子松田 英子石山 一舟長江 信和金原 さと子津田 彰
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抄録

東洋大学創設者である哲学者井上円了は,仏教思想が心理療法に活かされることを示し,認知行動療法へのマインドフルネスの適用という今日的転回をも予見していた。本シンポジウムはこの端緒から,多文化のなかでの臨床実践と教育とその思想背景を取り上げる。角田京子先生からは「精神科臨床の多文化状況に判断保留のヘレニズム哲学が示唆すること」,長江信和先生からは「日本における外国人労働者のメンタルヘルスと遠隔心理支援」,石山一舟先生からは「カナダにおける森田療法を組み込んだ多文化カウンセリングの指導法」,金原さと子先生からは「アメリカにおける多文化カウンセラーのトレーニングとスーパービジョン」について話題提供される。津田彰先生には,文化的かつ個別適合性の高い統合的心理療法の視点から指定討論いただく。これらは公認心理師教育でも重要なテーマとなっていくことが予想され,臨床心理学者の実践や後進の教育に役立てたい。

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© 2020 公益社団法人 日本心理学会
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