日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: L-003
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小講演
ポジティブボディイメージに関する臨床心理学的研究
生田目 光沢宮 容子
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抄録

ボディイメージの問題は,摂食障害や身体醜形障害の発症へとつながるため,病理に焦点を当てた研究が重ねられてきた。しかし,近年,病理を有していないものの幸福でもない一般の人々へのアプローチを可能にする,ポジティブボディイメージに関する研究が注目されている。講演者は,先行研究が抱える諸問題を踏まえ, 1)ポジティブボディイメージに関する日本語版尺度の作成 2)ポジティブボディイメージの介入モデルの構築 3)児童のポジティブボディイメージに関する基礎的検討 4)児童のポジティブボディイメージを高める心の健康教育の開発と効果検証などの研究をおこなってきた。なかでも,児童のポジティブボディイメージを高める心の健康教育の開発および効果検証は,世界でも初めての試みである。児童への早期介入によって,青年期に好発する摂食障害や身体醜形障害をより効果的に予防できる。講演では,一連の研究と今後の展望について報告する。

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