主催: 日本心理学会第84回大会準備委員会(東洋大学)大会長 大島尚
会議名: 日本心理学会第84回大会
回次: 84
開催地: 東洋大学白山キャンパス
開催日: 2020/09/08 - 2020/11/02
我々が商品を購入する際,品質や価格以外にも様々な要因から影響を受ける。その一つに,商品を限定して希少性を持たせることで商品魅力を上げるというものがある。そこで本研究では,大学生64名に対してネットショッピングの際の「制限時間(タイムセールの残り時間):72 h,24 h,1 h」と「在庫数:1個,5個,10個」,「閲覧者数:在庫数の0倍,1倍,2倍」の各条件を操作することで商品の魅力度および買い物に対しての緊急性への影響について検討した。また,友人へのプレゼント購入場面と自分用の購入場面の2つの購入目的についても操作を行った。
実験の結果,男性参加者は自分用に商品を購入する場合と友人のプレゼント用に購入する場合とでは,制限時間と在庫数が減少し,閲覧者数が増加するごとに,緊急性の評価値が高まる傾向があった。商品魅力度はプレゼント用の時に閲覧者数が少ないと評価値が下がる結果となった。一方で女性参加者の場合には,緊急性において,プレゼント用よりも自分用の物を購入する時のほうが独立変数の効果がより顕著に現れた。また,商品の魅力度についても自分用の商品を購入する場合にプレゼント用よりも希少性の高い商品の評価値が高かった。