日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第84回大会
セッションID: PR-013
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18. スポーツ・健康
外出自粛時の生活習慣・性格特性とメンタルヘルスの関連(2)―パートナーとの身体接触とセルフコンパッションに着目して―
*百瀬 太喜谷地 ちぐさ山口 創
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抄録

新型コロナウイルスの拡大を防ぐため,休校・リモートワークが増加し,DVや虐待の増加が懸念されている。本研究ではパートナーとの身体接触とSelf-Compassion (以下;SC) に着目し,身体接触の方向(自分から・相手から・相互)とメンタルヘルス・SCに関連があるか検討した。新型コロナウイルスに関する項目,POMS,SC,パートナーとの身体接触などについてWeb調査で回答を求め(711名),パートナーのいる359名を分析対象とした。分析の結果,パートナーとの身体接触の方向とSCのポジティブ因子に有意な差が認められ,相手からと自分からで有意な差,相手からと相互で有意傾向が認められた。さらに新型コロナウイルスに感染することへの不安は,「自分から<相手から<相互」の順で大きくなり,自分からと相互で有意な差が認められた。SCのポジティブ因子がPOMSのネガティブ変数と負の相関関係があり,身体接触の方向とPOMSのネガティブ変数に有意な差がないことから,SCが高いと新型コロナウイルスに対して脅威であると評価した上で適切な対処行動としてのスキンシップ希求を行える可能性がある。今後,さらに調査を行い検討すべき課題である。

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© 2020 公益社団法人 日本心理学会
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