日本心理学会大会発表論文集
Online ISSN : 2433-7609
日本心理学会第85回大会
セッションID: PC-036
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3.社会・文化
女性観尺度短縮版の作成
*近藤 有美香平野 真理三浦 正江岡島 義
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抄録

問題と目的 本研究は,現代の女性観を測定する女性観尺度短縮版を作成し,その因子構造と信頼性・妥当性の検討を目的とした。方法 男女計1,000名を対象に十分な倫理的配慮を行った上でWeb調査を実施した。調査項目は①発表者ら作成の女性観尺度原版93項目,②平等主義的性役割態度スケール短縮版(SESRA-A:鈴木,1994),③性差観スケール(SGC:伊藤,1997)であった。結果と考察 女性観尺度原版の因子分析の結果,6因子55項目が抽出され,第1因子「細やかな思考力・判断力」,第2因子「社会の中でのチャレンジと成長」,第3因子「献身的で愛情深い」,第4因子「自立しておらず補佐的」,第5因子「感情的でしたたか」,第6因子「見た目がよく清楚」と解釈された。次に,各因子の因子負荷量が高い4項目を選定した短縮版について確認的因子分析を行った結果,十分な適合度が示された。続けて,女性観尺度短縮版のCronbachの α 係数を算出したところ,一部に十分とは言えない値もみられたが一定の信頼性が確認された。また,SESRA-A及びSGCとの相関係数を算出し,本研究で作成した尺度の妥当性が確認された。

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